証券取引とは?国内外取引所・取引時間・休日、取引の方法を知ろう

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紫垣英昭

昭和62年証券会社に入社し事業法人、金融法人、ディーラー経験
現在、延べ2万人近くの個人投資家に日本株の売買指導を行っている。
3年前より「全方位型トレード・システム」を提唱し、多くのプロトレーダーを育成。
著書3冊を出版、新聞、雑誌の執筆や講演も多数あり。
著書紹介

あなたは、株の売買がどのように行われているか、ご存知ですか?

実際に株の売買をしたことがある人でも、証券会社の「売買ツール」を使って注文を出しているだけなので、詳しいことはよく分からないという人も多いかもしれません。

経済番組などを見ていると、株に関するニュースのときに下図のような映像が流れることがよくあると思います。

引用)Wikiペディア

これらは「東京証券取引所」の写真なのですが、株の取引は「証券取引所」という場所で行われています。

日本には複数の証券取引所があり、それぞれ取引できる時間や銘柄が異なっていたりします。

また、海外にも証券取引所はありますし、海外の証券取引所の値動きが、日本の株式市場に影響を与える場合もあります。

そこで今回は、証券取引の概要から取引の方法、各証券取引所の特徴など、株を売買する上で、はじめに知っておいた方がよい内容について説明していきたいと思います。ぜひ最後まで読んでみてください。

この記事を読んで得られること
  • 証券取引所とは何かがわかる
  • 国内外の証券取引所の種類、休日、営業時間がわかる
  • 証券取引をするのにおすすめな証券会社がわかる

証券取引とは?

証券とは財産の価値、権利等を証明するものを指します。

財産といえば、土地や現金、その他にもたくさんありますが、私達が日々利用しているお金や銀行の預金通帳も実は証券の一種なのです。

証券には、証拠証券と有価証券の2種類があります。

証拠証券には、預金通帳、領収書、保険証券、クリーニング屋の預り証などがあり、法律上の事実が書かれたのもです。

有価証券には、株券、債券、国債などがあり、有価証券自体が財産価値を持ちます。
証券取引とは、通常、有価証券の取引(売買)を指します。

証券取引所とは?

証券取引所とは、文字通り証券を取引する場所です。

企業は証券取引所に上場し、自社の株式を投資家に売却することで資金を得ることができます。

投資家は、上場した企業の株式を直接証券取引所で売買することはできませんので、証券会社を通して注文を出すことになります(注文を出すためには証券会社に口座を開設する必要があります)。

証券会社に出された売買注文は証券取引所に集められます。そして、集められた大量の売買注文の中から、株を買いたい人と売りたい人のマッチングが行われ売買が成立(株価が決定)します。

また、証券取引所は他にも次のような仕事をしています。

  • 上場を希望する会社の審査
  • 取引のチェック・分析、マーケットの監視
  • 売買システムの構築
  • 証券会社のチェック
  • 金融商品売買と決済に伴うルール、サービス作り

このように、証券取引所は単に売買のマッチングをするだけでなく、私達が安心して売買できるように、様々な仕事をしているのです。

証券取引所はどこにあるの?

現在、日本には以下の5ヶ所の証券取引所があります。

  • 東京証券取引所(東証)
  • 名古屋証券取引所(名証)
  • 札幌証券取引所(札証)
  • 福岡証券取引所(福証)
  • 大阪取引所(大証)

ここからは、各証券取引所の違いや特徴を見ていきましょう。

東京証券取引所(東証)

日本で最も大きな証券取引所で、約3800社(2019年11月現在)もの企業が上場しています。

世界でも指折りの大きな市場であり、日々2~3兆円近くの売買が行われています。

東京証券取引所は、以下の市場で構成されており、市場によって上場の審査基準や上場している企業の特徴が異なります。

名古屋証券取引所(名証)

東証に次ぐ国内2位の証券取引所で、約300社(うち単独上場している企業は64社(2019年11月26日現在))もの企業が上場しています。

中部地区を中心に活躍している企業が多く、東証よりも上場基準は低いため、小型銘柄の市場となり、以下の市場で構成されています。

  • 市場第一部
  • 市場第二部
  • セントレックス(新興企業向け)

札幌証券取引所(札証)

北海道を地盤に活動する企業を中心に上場している市場で、59社(うち単独上場している企業は17社(2019年7月24日現在))もの企業が上場しており、以下の市場で構成されています。

  • 本則市場
  • アンビシャス(新興企業向け)
本則市場とは、メインの市場のことです(一部と二部に分かれている場合は、一部と二部を総称して本則市場と言います)。

福岡証券取引所(福証)

九州を地盤に活動する企業を中心に上場してる市場で、111社(うち単独上場している企業は26社(2019年10月末日現在))もの企業が上場しており、以下の市場で構成されています。

  • 本則市場
  • Q-Board:新興企業向け

大阪取引所(大証)

大阪取引所 は、2013年に東証と統合しました。

そのため、株式の売買は行っておらず、現在はデリバティブ(先物やオプション)のみの取引所となっています。

休日や取引時間は? 

各証券取引所は平日営業となりますので、基本的には、土、日、祝日、および年末年始(12/31~1/3)が休日となります。

また、取引時間は証券取引所によって以下のとおり異なり、お昼休みを挟んで午前(前場)と午後(後場)に分けられます。
※大阪取引所のみお昼休みはなく、日中取引と夜間取引に分けられます。

 

海外の証券取引所

証券取引所は、日本だけでなく海外にもあります。

証券会社によっては、海外の証券取引所に上場している株式を売買することができるところもありますので、ここでは、海外の主要な証券取引所をいくつか挙げてみたいと思います。
※取引時間は、すべて日本時間で記載しています。

ニューヨーク証券取引所

米国のニューヨークにある世界最大の証券取引所で、全世界の約30%の株式を取り扱っており、世界経済の動向を判断するための指標としても注目されるほど、影響力の大きい市場となっています。

また、米国以外の企業も多数上場しており、ソニーやトヨタなど日本の企業も上場しています。

取引時間は、23:30~8:00(サマータイム22:30~5:00)で、日本の取引が始まる前に終了するため、米国株の動向を踏まえて日本株の売買判断をする投資家も多いようです。

ナスダック証券取引所

米国のニューヨークにある新興企業向けの証券取引所で、近年ではIT企業が多く上場していることから、ハイテク関連の動向を判断するための指標としても注目されています。

取引時間は、ニューヨーク証券取引所と同じです。

上海証券取引所

中国の上海にある証券取引所で、国別では、米国、日本に次ぐ世界第3位の規模となっています。

ご存知のとおり、中国は人口の数が世界一であり、中国で製品を生産したり販売したりする海外の企業も多く、世界経済に与える影響も大きくなっています。

取引時間は、10:30~18:30で、日本の取引時間中に始まるため、中国株の動向次第では日本株の値動きも大きく変化することがありますので、特にデイトレーダーなどは注意深く観察しているようです。

ユーロネクスト証券取引所

2000年9月にアムステルダム(オランダ)、ブリュッセル(ベルギー)、パリ(フランス)の3つの証券取引所が経営統合して設立された証券取引所です。

米国や中国ほど日本に与える影響は大きくありませんが、欧州を代表する証券取引所になります。

取引時間は、17:00~翌1:30(サマータイム16:00~翌0:30)です。

証券会社で購入できる銘柄が異なる?おすすめ証券会社は?

株を売買するためには、証券会社に口座を開設しなければなりませんが、証券会社によって取扱銘柄や特徴が異なります

また、証券会社は、株を対面で売買する総合証券とインターネットで売買するネット証券の大きく2つに分けることができますが、近年では、手数料が安くサービスも充実しているネット証券を利用する人が多なってきています。

今回は、2018年口座開設数上位5社のネット証券をご紹介したいと思います。
下表は、売買可能な銘柄(市場)と主な手数料をまとめたものです。
各証券会社の特徴については、その下にまとめてあります。

SBI証券

  • 圧倒的な取扱商品数
  • 外国株の取扱も豊富
  • PTS取引(夜間取引)サービスが利用できる

楽天証券

  • 外国株は米国、中国、アセアンを取扱
  • 日経新聞の閲覧や投資情報サービスが充実
  • 参加費無料の勉強会・セミナーも開催している

マネックス証券

  • NISA口座で購入した外国株手数料が実質無料となる
  • 外国株は米国、中国を取扱
  • 高機能なトレードツールが使用できる

松井証券

  • 投資初心者向けのサポートサービスが充実
  • 「一日信用取引」を使えば、売買代金がいくらであっても売買手数料無料
  • 「問合せ窓口格付け」で9年連続最高評価の三ツ星を獲得

カブドットコム証券

  • IPOの抽選が1人1票制度で、取引実績などにかかわらず平等
  • 1回の注文が複数日にまたがって成立しても手数料は1回分
  • シニア割引や女子割など割引制度が充実

まとめ

いかがでしたでしょうか?

証券口座を開設すれば、どの銘柄をいつでも売買できると思っていた人もいるかもしれませんが、証券取引所によって上場企業(銘柄)や取引時間が異なっているのが分かって頂けたと思います。

また、証券会社によって取扱銘柄やサービス内容が異なっており、各社とも投資初心者でも使いやすいようにいろいろと工夫しているのが分かりますよね。

証券口座は、ほとんどの場合無料で開設できますので、複数の口座を開いて目的に合わせて使い分けることもできます。

まずは、各社のホームページを覗いてみて、興味が湧いたサービスを調べてみることから始めてみてはいかがでしょうか。

きっと、あなたにあった投資方法や証券会社が見つかると思います。

紫垣 英昭