紫垣英昭
昭和62年証券会社に入社し事業法人、金融法人、ディーラー経験
現在、延べ2万人近くの個人投資家に日本株の売買指導を行っている。
3年前より「全方位型トレード・システム」を提唱し、多くのプロトレーダーを育成。
著書3冊を出版、新聞、雑誌の執筆や講演も多数あり。
著書紹介
今回は「有効なデイトレード戦術1」と題しまして、ボリンジャーバンドを活用したリアルタイムのトレードを交えながらお話していきます。
ボリンジャーバンドは人気の指標ですので、活用している方も多いのではないでしょうか。
今回は、ボリンジャーバンドについて解説をするだけではなく、リアルタイムでトレードをします。
実際のトレードを見ていただくことで、解説だけでは分からないスピード感覚も肌で感じていただけるのではないかと思います。
エントリーから約定まで、説明を交えながらお話致しますので、ぜひ最後までご覧ください。
※この動画は過去に撮影した動画を再編集したものです。
- ボリンジャーバンドとは何か
- ボリンジャーバンドを使ったエントリーポイントの判断基準
- 投資のプロが行うデイトレードのスピード感
ボリンジャーバンドとは
ご存じの方も多いと思いますが、まずは、ボリンジャーバンドについて説明致します。
ボリンジャーバンドとは、1980年頃にアメリカのジョン・ボリンジャーが考案したテクニカルチャートです。
統計学の標準偏差と正規分布の考え方を取り入れて、一定の範囲内で株価が変動すると予測します。移動平均線を応用したものなので、特に難しいものではありません。
ボリンジャーバンドの上限に触れたら下降する可能性が高い、下限に触れたら上昇する可能性が高いと覚えていただければ大丈夫です。
ボリンジャーバンドは、「視覚的に売買のタイミングを見極める指標」としてとても人気がありますので、ぜひこの機会にマスターしてください。
ボリンジャーバンドを使ったトレード手法
さっそく、DeNA(2432)にエントリーをして、2,214円で約定しました。
エントリーした理由は、下の画像のとおり、ボリンジャーバンドの下限にタッチしてヒゲが出ていたからです。
ここで売りが出尽くして、買いに入るのではないかという憶測でエントリーしました。
せいぜい2,240円くらいまでの戻りかもしれませんが、デイトレードでは薄い利益を積み重ねていくことが大切です。
他のエントリーポイントとしては、下の画像の赤丸のところでもボリンジャーバンドにタッチしています。ここからセオリー通りに株価が下がってきていますね。
本日は、左端から赤丸のところまで上昇していてエネルギーを使ってしまっているので、エントリーしたポイントから上に行くのか疑問はあります。
いずれにせよ、デイトレードでは株価がボリンジャーバンドの下限近くになったことを確認してからエントリーしましょう。
予想が外れたとしても値下がりする幅が限定的なので、リスクを抑えることができます。
利益の目標値は、下の画像の赤い横線辺りに設定します。利幅は大きくありませんが、デイトレードなので、この利幅でも十分です。
さっそく、株価が上向いてきました。2,240円は少し厳しそうなので、2,230円に指値で売りの注文をしておきます。
しばらく様子を見てみましょう。
はい、約定しましたね!2,214円で買って、2,229円で売ることができました。
500株しか買っていないので、利益は7,437円です。12分ほどで売買が1回転しました。
なぜデイトレードでボリンジャーバンドを使うのか
なぜ、「ボリンジャーバンドを使うのか」というと、デイトレードは、逆張りが有効だからです。
限られた時間での売買なので、高いところで買ってしまうとすぐに含み損になりやすいですし、下を叩き売ってしまっても同じことです。
先ほどのトレードは、下の画像のように直近の株価の下限で買いを入れていますよね。
このように逆張りをするとリスクを取らなくて良いですし、何より利益になりやすいです。
ボリンジャーバンドを使って売買をする場合は、「下限で買い」「上限で売る」ようにしてください。
この手法なら、デイトレードがかなり上手くいくと思います。
まとめ
テクニカル分析の指標として人気のあるボリンジャーバンドですが、リアルタイムのトレードを見ていただくと、新たな発見があったのではないでしょうか。
今回ご紹介した局面と似た場面は、いろいろな銘柄で発生すると思います。
そのサインに気付き、売買ができるかどうかが大切です。
ボリンジャーバンドを活用するのはそれほど難しくありません。「下限で買い」「上限で売る」という基本を身体に叩き込み、サインを見逃さないようにしてください。
ボリンジャーバンドを使ったトレードに慣れれば、きっとあなたの強い武器となるはずです。
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