【マーケット・ボイス】週末に雇用統計。取るべき投資戦略は?【2021年3月2日収録】

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紫垣英昭

昭和62年証券会社に入社し事業法人、金融法人、ディーラー経験
現在、延べ2万人近くの個人投資家に日本株の売買指導を行っている。
3年前より「全方位型トレード・システム」を提唱し、多くのプロトレーダーを育成。
著書3冊を出版、新聞、雑誌の執筆や講演も多数あり。
著書紹介

「マーケット・ボイス」は、今週、雇用統計を控え、どのような投資戦略を考えるべきか?ということについて、二人で話をしています。

3月配当に向けて日経平均株価が回復するかどうか、気になる信用取引残高の話、高値のピーク予測なども話しています。

ぜひ動画と合わせてご覧頂き、投資戦略を考えてみてください。

日経平均が一時1300円ほど下落

紫垣

西山さんの方は、日経平均が下がった時に問題なかったですか?

西山

そうですね、29,200円くらいで下がらないかなと思い、買いを入れましたが、割ってきて焦りましたが、引け段階では、一気に29,200円くらいに戻してきて、これは大丈夫だなと思いました。

その晩に、うまく利確出来ました。

紫垣

今日は、どうですか?

西山

昨日の16:30分の段階で、買いを入れ、今日の朝、3万円付近でもう一回下がってくるのではないかと思い、一旦利確しました。

紫垣

いいトレードですね。

西山

一回落ち着いてきたら、先物スイングで持とうと思っています。

紫垣

僕は去年は先物はほとんどトレードしませんでした。ただ、ここ最近は相場の変動が激しくなってきているので、ぼちぼち先物を再開しようかなと思っています。

今日は、あんまりいいトレードが出来ていません。昨日2,000万近く建玉を増やし、朝一含み益が出ていました。でも、下がってきて、大した利益には繋がっていません。

時間軸の長い売買であれば、こういう下げは大したことないのかもしれませんが、割と時間軸の短いトレードをしているので、朝一の含み益が出た段階で利益確定しておかないと、機関投資家が売りに入ると思います。

機関投資家は儲かっていて、3月期末に入ってきているので、利益確定優先できているようなイメージがあります。

3月の配当に向けて日経平均株価は回復する?

02:44 頃

西山

3月の配当に向けて日経平均も回復してくるというイメージですかね?

紫垣

そうですね。もちろん、期末配当取りという動きも出てくると思いますけど、ここのところは株価が急激に上がってきたので、機関投資家としては、3月の期末に合わせて利益も確定しておきたいという動きもやっぱり出てくると思います。その鬩ぎ合いかなという感じはしています。

西山

難しいですね。

紫垣

そうですね。今はきっと中途半端な時んでしょうね。

西山

僕も今日は何もせずにずっと様子見ているだけです。

紫垣

昨日2,000万近くあったポジションも、もうほとんどなくしました。でも、大して儲かっていません。朝9:00の段階では儲かっていました。ロゼッタも上がっていたし、ロコガイドも上がっていたし。ちょっとショックですが、まあいいんですけどね。

気になる信用取引残高の評価損益率の変化

05:22 頃

紫垣

みんなと共有しておきたいことがあります。

信用取引残高の評価損益率なんですが、評価率が直近少し上がってきています。1.6%くらいなんですけど、今週の木曜日に2桁に乗ってくるかどうかはわからないですが、乱高下が激しいのはまだ続くような気がしています。

信用取引残高とは
  • 株式の信用取引の売りと買いの残高のこと。

今週は雇用統計が発表です。22:30分に発表されますよね。

経済指標を見ると、明日はADP雇用統計が発表されます。あとはISM非製造業景況指数。ここの数字ですよね。この2つの数字が強含み、実際の非農業部門労働生産性と失業率が改善されるとどうなるかというのが気になります。

というのも、今回の株価急落というのは過剰反応かもしれませんが、長期金利の上昇によって株価がネガティブに働くから注意しましょうねと、去年くらいからずっと言っていたわけですが、雇用が強くなって製造業が強くなると、当然景気回復だから金利は高くなるという認識になりますよね。

金利の上昇要因になると思うんですよね。そうなると、景気は回復しているのに、金利上昇によって株価はネガティブに働くという逆の反応が出てくる可能性があるんですよね。

だから、今週はポジションを持ちたくないなと思っているんですよね。

西山

どうなるか、ちょっとわからないですもんね。

紫垣

そうなんですよ。強含めば、金利の上昇に圧力がかかってしまうので、今週はポジションを持たないようにしようかなと思っています。

もちろん、今日買って金曜日に売るというスタンスだったら良いと思うんですが、今は現物も信用もポジションは100万くらいしかとっていません。ほぼ現金にしました。

今週は雇用統計のことがあるので、僕はあんまりポジションを増やしたくないという感じですね。

3月は期末のこともあるので、また動きたいなとは考えています。

高値のピークは5月~6月頃?

11:43 頃

紫垣

色々専門家の意見を見ると、今年の4、5月くらいが高値のピークで、そこをピークに秋にかけてダウンサイドリスクに入ると読んでいる方は多かったですね。

でも、ゴールデンウィークがピークというのは、投資戦略会議などで毎回言っていることなので、僕もそういった戦略でいこうかなと思っています。

来週からぼちぼち良い銘柄を見繕って入って行きながら、5月〜6月にかけて利益を確定させるというイメージですかね。

そういう観点から見て、西山さんは、どのような銘柄を見られていますか?

西山

そうですね。ビジョナリーホールディングス(9263)とかですかね。

花粉症とかに向けて。

紫垣

これは去年の春頃くらいですかね。ずっと手がけていたのが。ようやくきたなという感じですね。

西山

コロナでなかなかテーマ株投資をしにくい現状ではあります。

あとはエイチ・アイ・エス(9603)とかは今押し目ですかね。

紫垣

エイチ・アイ・エス(9603)は僕も良いと思います。エイチ・アイ・エス(9603)や串カツ田中(3547)は来週くらいからぼちぼち買いに入りたいなと思っています。今は機関投資家の売りが入っているんじゃないかなと思います。

西山

あとは夢真ホールディングス(2362)の動きも気になっています。

紫垣

そうなんですね。僕はまたロゼッタ(6182)とかも入れるチャンスがあるのではないかなと思っています。

西山

ロゼッタ(6182)やロコガイド(4497)は動きが変わってきましたよね。テクニカル的にはツナグGH(6551)が気になります。

紫垣

ロコガイド(4497)は利益確定をしましたが、安くなったらまた拾いにいきたい銘柄ですね。下げたら買いだと思っています。

まとめ

今週は経済指標などの大きなイベントがあるので、動画撮影時には動きづらいマーケットになるのではないのかとお話ししていましたが、記事執筆時点(3月5日昼頃)で日経平均株価が28500円程度と、大きく下げてきましたね。

不安定な相場となっていますので、ポジション取りには十分ご注意ください。

【マーケット・ボイス】では、今後も僕と西山さんの生の声をお届けしていきます。

次回をお楽しみに。

紫垣 英昭