紫垣英昭
昭和62年証券会社に入社し事業法人、金融法人、ディーラー経験
現在、延べ２万人近くの個人投資家に日本株の売買指導を行っている。
3年前より「全方位型トレード・システム」を提唱し、多くのプロトレーダーを育成。
著書３冊を出版、新聞、雑誌の執筆や講演も多数あり。
著書紹介
今回は、銘柄の選択手法について解説致します。
皆さんから良くいただく質問に「どういう銘柄を選べば良いのでしょうか？」というのがあります。この質問は本当に多いですね。
この質問に応えるために「デイトレードに適した銘柄はどんな銘柄なのか？」について解説致します。
デイトレードにはいくつか戦術がありますが、その戦術に応じて銘柄を選択していくべきです。
人によっては、1銘柄に特化してデイトレードをする方もいます。あるいは、機械的に銘柄を探してやる方法もあります。
全ての手法をお伝えするのは難しいので、今回は、私が良く使う手法をご紹介します。
ぜひ、楽しみに最後までご覧ください！
※この動画は過去に撮影した動画を再編集したものです。
- デイトレードに適した銘柄の条件
- 銘柄選定のために、どのランキングを使えばいいか
- 紫垣英昭が実際に使っているデイトレードの小技
銘柄選択手法
デイトレードでは、日中に値動きのある銘柄でなくては、収益の機会が生まれません。
つまり、1日の売買高が活発なものを選ぶことが絶対に必要です。
当たり前ですが、デイトレードは1日の中で売買をするので、とても限られた値幅しか取れません。
そうなると、1日の値幅が多ければ多いほど、収益機会に恵まれるということです。
ただ、1日の値幅が大きいだけではダメです！値幅が大きいのと同時に「流動性」が必要になります。
流動性がないということは売買が少ないので、買おうと思っても買えませんし、逆に売ろうと思っても売れません。
より効率的に値幅を取るには、個別の材料等で投資家の思惑が働いている銘柄を選びましょう。
個別に材料がある銘柄は、値動きが大きくなりがちです。
デイトレードに適した銘柄の条件をまとめると下記のようになります。
- 1日の中で、一定の値動きが存在していること
- 比較的、流動性が高いこと
- 個別の材料等で、投資家の思惑があること
実際の選定方法
それでは、実際の値動きをチャートとランキングを使って見ていきましょう。
デイトレードは短期的な値動きを捉えるので、銘柄選択には「値上がり率ランキング」が適しています。
また、TICK回数ランキングというものもあります。TICK回数ランキングとは、売買回数（約定回数）をランキングしています。
約定回数が多いということは、流動性が高いということです。板がスカスカだと、なかなかデイトレードはできません。
TICK回数ランキングを使って、売買が活発な銘柄を選びましょう。
金融商品における値動きの最小単位のこと。
値動きの幅や値上がり・値下がりに関係なく、値段が変動した場合は「ティック1回」という。
今回は、小技をひとつお伝えします！題して「値上がり率ランキングの逆張り」です。
具体的にイメージできるように、本日のチャートを使って2銘柄を例示します。実際に、本日小技が上手くいっている銘柄です。
住石ホールディングスの場合
下の動画は、住石ホールディングス（1514）の分足チャートです。
寄りつきは9時5分くらいで、いきなり値上がり率ランキングの上位にきました。
小技は、値上がり率ランキングの逆張りなので寄ったらすぐに売っています。チャートを見るとすぐに値下がりしているので、5分、10分で勝負がついていますね。
森永製菓の場合
森永製菓（2201）も最初、値上がりランキングの上位に出てきました。
野村證券が、レーティングを格上げして買いが集まったことが大きな理由です。
この銘柄も、寄り付き後に瞬間的に下落しています。
値上がりランキングの銘柄は、寄ってから瞬間的に売られやすいので、そこを狙っていきましょう。これが、ちょっとした小技の売買手法です。
このチャートのように、瞬間的に売られた後は上昇することもあるので、勝負は一瞬です。
寄り付き後の一瞬を狙うはずだったのに、長く持ちすぎると担ぎ上げられてしまいます。
少ない値幅だったとしても、確実に利益を出しましょう。
まとめ
デイトレードの具体的な売買手法は知っていても、どのような銘柄を選べば良いのかというのを、具体的に教えているところは少ないですよね。
今回の講義で、デイトレードに向いているのはどのような銘柄かお分かりいただけたと思います。
簡単におさらいすると、以下のようになります。
- 売買が活発、流動性がある、材料等が出て投資家の思惑が入る銘柄を選ぶ
- 銘柄選びは「値上がり率ランキング」「TICK回数ランキング」を参考にする
- 値上がり率ランキング上位の銘柄は、寄り付き直後に下落しやすいので逆張りを狙う
このようにデイトレードする銘柄を選べば、具体的な売買手法がより活かされてきます。
銘柄選定の条件はそれほど難しくないので、さっそく今日から試してみてください。
紫垣 英昭
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