【損切の重要性】なぜ、株式投資では損切が上手いと儲かるのか?

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紫垣英昭

昭和62年証券会社に入社し事業法人、金融法人、ディーラー経験
現在、延べ2万人近くの個人投資家に日本株の売買指導を行っている。
3年前より「全方位型トレード・システム」を提唱し、多くのプロトレーダーを育成。
著書3冊を出版、新聞、雑誌の執筆や講演も多数あり。
著書紹介

株式投資において「損切りが大事」ということは、皆さんもご理解していると思います。

しかし、あなたは、実際に損切りできているでしょうか?

今回は、「損切りが大事」という考えが広がった経緯から、なぜ損切りが大事なのかについて論理的にお伝えします。

損切りができるかできないかで利益が大きく変わるので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事の解説を、動画で観たい方はこちら

※この動画は過去に撮影した動画を再編集したものです。

この記事を読んで得られること
  • 損切りが大事という考えが広まった経緯が分かる
  • プロの投資家の損切りに対する考えが分かる
  • なぜ損切りが大事なのか論理的に理解できる

昔は損切りが大事と言われていなかった?

0:15ころ

最近では「損切りが大事」ということは、雑誌や一般書籍などいろいろな所で言われていますよね。

西暦2000年より前の話ですが、インターネット取引が活発になる前は「損切りが大事」とは、一般的に言われていませんでした

もちろん、プロの現場のディーリングルームでは、当時から否が応でも損切りさせられました。

しかし、一般の投資家は損切りをするより、ナンピン買いをしていた時代です。

インターネット取引が発達するに伴い、一般投資家にも損切りが大事という概念が広がりました。

この背景には、手数料が大幅に安くなったことが関係しています。

以前は、証券会社の営業マンを通して売買していたので、一番安い手数料が約定代金ベースの1.02%でした。

そのため、100万円の売買だとしても、往復で2万円ほど掛かっていました。

これだとなかなか損切りしにくいですよね。

その後、インターネット取引が主流になり、手数料が格段に安くなりました。

その他に、情報ツールの普及などにより、個人投資家も損切りが大事だと考えるようになりました。

それでも損切りできない人が大多数

1:52ころ

ただ、損切りが大事だと分かっていても、実際には実践できていない方が大多数を占めています

セミナーなどで受講生の方とお話しすると、皆さん損切りしないために資産を大きく減らしています。本当にもったいないと思います。

個人投資家のほとんどは高値掴みをしているので、含み損を抱えたポジションはなかなか元に戻りません。

高値掴みの場合は、いったん含み損に入ってしまうと元に戻るのは非常に難しいです。そもそもエントリーしているポイントが間違っているからです。

高値掴みをして、ズルズル持ち続けてしまうと含み損は拡大してしまいます。

数万円の含み損が数十万円になり、場合によっては数百万円になったりもします。

短期売買には損切りが必須!

3:57ころ

短期売買の場合は、特に損切りが大事です。

短期売買は、ポジションがマイナスになっても次のチャンスがいくらでもあります

だから、どんどん損切りをしなくてはいけません。

最終的に儲かっているのは、確実に損切りをした人たちです。

これは事実なので「なぜ、損切が上手いと儲かるのか」というタイトルを付けました。この部分をしっかりと押さえてください。

受講生の方から「プロの投資家の勝率は8割とか9割とかでしょうか?」と頻繁に質問をされます。でも、そんなことは絶対にありえません!

外資系の敏腕トレーダーと言われる人でも、勝率は50%を少し上回るくらいです。だいたい55勝45敗という感じでしょうか。

書籍やインターネット上で「勝率80%や90%になるノウハウ」みたいなものがありますが、これは大嘘です

特に、短期売買は簡単に勝率が上がりません。

実際に、現場を経験した人間から言わせると、勝率はほぼ50%です。

プロ投資家と素人の違いは?

5:45ころ

では、プロ投資家と素人では何が違うのでしょうか。

それは、まさに「損切り」の違いです。

プロは、自分のイメージしている動きにならなかったらすぐに損切りをします

つまり、自分のポジションの優位性が消滅したと判断したら、すぐにポジションを切ります。

そして、次の展開のポジションを取っていくわけです。

「含み損を残さないで利益を残していく」プロはそういうトレードをしています。いかに損失を低く抑えるかがプロの腕の見せどころです。

プロ投資家が売買する銘柄が絶対に当たるなんてことはありません。1秒先の株価は誰にも分からないからです。

したがって、勝率の高さにあまりこだわる必要はありません。ただ、短期売買の場合は勝率50%を下回らないように意識してください。

勝率50%を下回らないようにするのは、今までお話した手法を使えば実現可能だと思います。

必ず覚えて頂きたいのは、「自分のイメージと違う動きになったらすぐに損切りをする」ということです。

「このポジションを損切りしたら俺はもう株式市場では戦えない!」という人はいないはずです。

ここで、「明日は上がるかもしれない!」とポジションを持ち続けると含み損が拡大していきます。僕もさんざん経験しています。

損切りをすることが、あなたの資金を守ることになります。

まとめ

「損切りが大事」という考えが個人投資家にも広がってから、10年以上が経っています。

しかし、大多数の個人投資家が損切りできていないのが現状です。

プロの投資家でさえ勝率は50%を少し上回るくらいなので、利益は「勝率ではなくいかに損失を少なくするか」で決まります。

「明日は上がるかもしれない!」という幻想は捨てて、素早く損切りする技術を身に付けてください。自分がイメージしていた動きと違ったら、すぐに損切りすることが大切です。

損切りができるようになるだけで、他の個人投資家よりも一歩先を行くことができます。

実践するのは心理的に難しいですが、気持ちに打ち勝って利益を上げていきましょう。