紫垣英昭
昭和62年証券会社に入社し事業法人、金融法人、ディーラー経験
現在、延べ2万人近くの個人投資家に日本株の売買指導を行っている。
3年前より「全方位型トレード・システム」を提唱し、多くのプロトレーダーを育成。
著書3冊を出版、新聞、雑誌の執筆や講演も多数あり。
著書紹介
さまざまな要因から不況が続き、子供の教育資金や自分たち夫婦の老後資金など、今後の経済面に不安を抱える方も多いでしょう。
しかし、一方では専業主婦が投資で収入を得ているケースもあります。
そこでこの記事では、主婦が投資をするメリットや投資初心者に必要な勉強方法、おすすめの投資商品などについて解説します。
- 主婦が投資をするメリットがわかる
- 初心者に必要な投資の勉強方法がわかる
- 主婦におすすめの投資商品がわかる
主婦が投資をするメリットとは?
主婦が投資をすると、次の3つのメリットがあります。
家族で楽しみが増える
投資を始めたいと考えている主婦の場合、節税メリットがあるiDeCo(イデコ)やNISAに興味を持つ方が多いようです。
しかし、iDeCo(イデコ)の節税メリットが大きいのは所得がある方です。 専業主婦も加入できますが、iDeCo(イデコ)について夫に説明して加入を促すとよいでしょう。
このようにすることで、共通の話題ができて夫婦間の会話が増えます。 そのうえ、老後資金の準備ができれば安心感にもつながるでしょう。
株主優待を目的として投資を始める主婦の場合、テーマパークや家電メーカー、食品会社など、家族で利用できる株主優待がある企業を選ぶのがおすすめです。
日常的に利用する商品を販売している企業やテーマパークの株であれば、親しみもあり興味を持って情報収集ができ、投資という新しい楽しみが増えることになります。
社会情勢に詳しくなれる
家で過ごす時間が多い専業主婦の場合、社会情勢に疎くなり、社会から取り残されているように感じることがあるという方もいます。
その点、空いた時間にインターネットを使って情報収集をしていれば、知らず知らずのうちに投資や社会情勢に詳しくなれるでしょう。
愛用している日用品のメーカー、好きなテーマパーク、よく利用する外食産業などの業績や株主優待の情報を探すことでも、さまざまな新しい知識が得られます。
収入を増やせる
共働き家庭の場合は収入源が夫と妻の2つですが、専業主婦家庭の収入源は夫の給料のみなので、夫に万が一のことがあると家計へのダメージが大きくなります。
しかし、専業主婦が空いている時間を使って投資を始め、少しずつでも利益を出せるようになれば、収入源が増えて、万が一のときのリスクヘッジにもなるでしょう。
投資初心者の主婦が最初にすべき勉強方法
投資に関する知識がない初心者は、基本的な知識を身につけることから始めましょう。
投資の勉強方法はいくつもありますが、ここでは主婦が効率的に知識を身につけられる、おすすめの勉強方法を紹介します。
ノートを1冊用意して、学んだことをアウトプットする
まず、投資の勉強用としてノートを1冊用意し、学んだことはすべてノートに書いてください。
入門書などを読んで知識を得ても、そのままでは忘れることが多いのですが、「ノートに書いてアウトプットする」という習慣があれば、記憶に残るようになります。
知識はインプットとアウトプットを繰り返すことで定着するため、ただ入門書を読むだけよりも、投資に関する知識が飛躍的に身につくようになるでしょう。
また、投資の知識が書き込まれたノートは、実際に投資を始めてからも役立つ大切な財産になります。 学んだことは必ずノートにまとめておきましょう。
「ファンダメンタルズ分析」と「チャート分析」の基本をおさえる
ファンダメンタルズ分析とは、会社の財務諸表などを読み解いて、今後の成長が期待できる企業を発掘する分析手法です。
会社が成長して企業価値が高くなると株価も上昇するため、成長が期待できる企業を発掘することで、将来的に収益が見込める株を購入できる可能性が高まります。
一方のチャート分析とは、日々の価格変動を捉えながら投資のタイミングを見出す分析手法で、テクニカル分析とも呼ばれる手法です。
株で収益を得るためには購入時よりも高値で売却するのが基本ですが、ファンダメンタルズ分析では短期的な投資タイミングを誤ることもあります。
その短所をカバーするのがチャート分析です。 チャート分析を勉強することで、どのタイミングで株を売買すれば良いのかを、ある程度予測できるようになります。
どちらの手法も有効ですが一長一短があるため、両方の分析手法について基本的なことを押さえておきましょう。
ファンダメンタルズ分析とチャート分析の本を各5冊読み込む
ファンダメンタルズ分析とチャート分析の基本を押さえるために、初心者向けの入門書などをそれぞれ5冊選び、しっかりと読み込んでください。
インターネット通販を利用して本を購入することもできますが、できれば実際に書店で中身を確認してから購入すると失敗しないでしょう。
投資に関する情報はインターネット上にも数多くありますが、情報が古いものや真偽が疑わしいものもあるため、まずは書店で購入した本を読み込むことに重点を置いてください。 ファンダメンタルズ分析とチャート分析のおすすめ本はこちら
主婦におすすめの投資商品
初めて投資をする主婦におすすめの投資商品である、投資信託と株式投資について解説します。
投資信託
投資信託は、主婦やサラリーマンのような個人投資家に代わり、専門家が株や債券などに投資・運用する投資商品です。 運用で得た収益は投資額に応じて分配されます。
投資信託のなかでも現在主流になっている積立型商品は、毎月一定額を投入する点が特徴で長期間の投資に向いています。
資金面でも少額から始められるため、毎月貯金している金額の一部を積立型の投資信託へ振り分けるのもよいでしょう。
投資信託は、投資先や投資対象により種類が豊富です。 ただし、リスクやリターンはそれぞれ異なるため、投資信託説明書をよく確認してから購入することが重要です。
株式投資
一般的に株と呼ばれている株式投資は、企業(株式会社)に出資して株主の地位を得る仕組みのことです。
株主として一定の権利を獲得するほか、企業の収益が上がれば配当金を受けることも可能です。 株式投資の基本は、「安いときに買って高く売る=売却益を得ること」ですが、企業の業績や経済状況によっては株価が下落することも考えられます。
株式投資で利益を得るには、常に株価や経済状況をチェックしながら値上がりしそうな銘柄を見極めることが重要です。
このような情報収集にも時間を割くことになりますが、専業主婦であれば比較的時間を作りやすく、取り組みやすいかもしれません。
株式投資を始めるには、ある程度のまとまった資金が必要になりますが「累投(株式累積投資)」であれば少額から始められるので、投資初心者の主婦にもおすすめです。
まとめ
さまざまな要因から不況が続くなかで考えなければいけないことは、「収入源を増やす」ということです。
特に、専業主婦の家庭では収入源が夫の給料のみであるため、主婦が投資を始めれば、もう1つの収入源をつくれる可能性があります。
投資の知識がない場合は、基本的な知識を学ぶことから始める必要はありますが、投資の勉強をするなかで自然と社会情勢に詳しくなるなど、新たな発見がたくさんあります。
ぜひ、おすすめの勉強方法を参考に投資の勉強をしてみてください。
また、主婦におすすめの投資商品として紹介した投資信託と株式投資には、いずれも少額から始められる積立型商品があります。
無理のない範囲で投資を始められますので、投資商品を選ぶ際の参考にしてください。
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