紫垣英昭
昭和62年証券会社に入社し事業法人、金融法人、ディーラー経験
現在、延べ2万人近くの個人投資家に日本株の売買指導を行っている。
3年前より「全方位型トレード・システム」を提唱し、多くのプロトレーダーを育成。
著書3冊を出版、新聞、雑誌の執筆や講演も多数あり。
著書紹介
もしあなたが株式投資で“毎日”利益が得られたら、あなたの人生はより充実したものになるかも知れません。
仮に毎日、1万円をデイトレードで稼げたら、本業+20万円の“第二の収入源”を得ることができます。
ただし株やFXは、初心者がすぐにデイトレードに参入して勝ち続けられるほど、甘いものではありません。
そして、デイトレードに挑戦してみたが、間違った技術や手法を学び、資金を減らしてしまった個人投資家は後を絶ちません。
この記事では、デイトレード初心者が負けないために厳守したい12ステップを、お伝えいたします。
- 初心者でも「デイトレード」で勝てる方法を“12のステップ”で理解できる
- リアルタイムのデイトレード動画で、実際のデイトレードを体験できる
- デイトレードに必要なツール、チャート手法をすぐに理解できる
デイトレードを理解する
株、FXなどで言われるデイトレードとは、“1日で売買を完結する売買手法”のことです。
株式の場合は、午前9時~午後3時までが取引時間なので、この間で売買を完結させる売買手法がデイトレードなのです。
以下の動画は、実際に僕がデイトレードを行っている。リアルトレード動画です。
エントリー(仕掛け)から決済まで1分で取引を終え、約10万円の利益を得ていますが、このような取引手法がデイトレードです。
自分のライフスタイルでデイトレードをできるのか確認する
デイトレード初心者は、
「どんば手法を学べば儲かるのか?」
「どの銘柄を買えば良いのか?」
など目先の利益を追い求める思考に陥りますが大きな間違いです。
何度も言いますが、デイトレードは1日で売買を完結させる手法です。
つまり、その時間に取引できる状態でいる必要があります。
あなたの“ライフスタイル”はデイトレードを行うことができるでしょうか?
仕事を引退して、常に株価をチェックできる方なら問題ありません。
しかし会社にお勤めの方は、日中に取引できる方もいれば、できない方もいるはずです。
もし取引ができないようなら、株のデイトレードではなく、日経平均先物の夜間取引でデイトレードをする必要があります。
また夜勤の方であれば、デイトレードができる環境は整っているはずです。
まずは、あなたのライフスタイルから、デイトレードに適した環境かどうか確認してみて下さい。
デイトレードで必要な資金
資金は「多ければ多いほど成功確率は高まります」ということになります。
しかし実際問題として、一般個人がはじめから多額の資金を用意するのは難しいです。
また金額が少なすぎる場合は、逆にリスク度が上がります。
理由は以下の3つです。
- 資金が少ないと打ち手のカードが限られる(銘柄が買えないなど)
- 少しの損失でも、元本の比率からみれば大きくなる
- 何より、資金ゼロまでの距離が短いということは、それだけリスク度が高くなる
以上を踏まえて、資金管理上のリスクから考えるなら、300万円は欲しいです。
それでも難しいということであれば、最低100万円からスタートすることをオススメします。
デイトレードに必要なパソコン・モニターの台数
これからデイトレードを始めようとする初心者は、パソコンとモニター1台ずつあれば問題ありません。
なぜデイトレードでは、複数のコンピュータ、モニターを設置するかといえば、同時に情報を得るためです。
いちいち画面の切り替えが面倒であり、それをカバーするために、コンピュータ、モニターを複数台使用しています。
デイトレードでは、売買に必要な情報を同時にインプットし売買判断につなげて、できる限りムダな動きを省略します。
しかし、いきなり初めからコンピュータやモニターを複数台揃える必要はありません。
まずは1台のコンピュータで慣れていき、スキルアップに応じて増やしていきましょう。
上記は、僕のデスクですが、モニターは12台設置しています。
デイトレードに必要な手数料
デイトレードでは、売買回数が多くなるので、手数料はできるだけ安い方が運用上有利です。
証券会社の手数料については、インターネットで簡単に調べられますので、比較検討されると良いでしょう。
また現在多くのインターネット専業証券会社は「1日定額制プラン」を導入しています。
以下、各社の手数料をまとめましたので参考にしてください。
※マネックス証券は、2021年4月現在定額手数料が「100万円まで500円(税抜)」に変更となっています。
それぞれの口座開設は以下からできます。
上記の証券会社以外にも以下のような証券会社があります。
手数料率は適宜変更される場合がありますので、最新の情報については各自お調べください。
初心者が読んでおくべきデイトレード本
デイトレードを始めるにあたって、読んでおくべき書籍をいくつかご紹介したいと思います。
・デイトレード(日経PB)
実はデイトレードをずっとやっていると、いかに“マインド・セット”が大切かがわかります。
なぜならデイトレードという手法は、短い時間で何度も“決断”が求められるからです。
つまりデイトレードは“決断の連続”であり、それをカバーできるだけの“強いマインド”が必要だからです。
あなたも『デイトレード』を読んで、デイトレードの“マインド・セット”を手に入れてください。
・『バーンスタインのデイトレード入門』(パンローリング社)
デイトレードは、簡単そうにみえて実は、かなりスキルが要求されるトレードスタイルです。
書籍後半の「デイトレーディングの心理学」、「デイトレーダーとして成功する20のヒント」は抑えておきたい内容です。
・『バーンスタインのデイトレード実践』(パンローリング社)
さまざまなチャートパターンを基に、実際のトレードでの具体的な内容や、その解決法についても書かれています。
また「曜日のパターン」や、「インサイドデイ(はらみ足)のパワー」といった、ジェイクならではのチャートテクニックを学べます。
そもそもデイトレードは儲かるのか?
株でもFXでも何でも同じですが、デイレードでもたいした努力もせず上手くいくことは絶対にあり得ません。
始めから思ったような成果を得られることは少ないでしょう。
「カンタンに稼げます」
「1日5分で十分」
なんていうキャッチコピーが検索をすれば出て来るようですが、そんなバカな話はありません。
デイトレードで毎日利益を得られるようになるまでは、相当な努力が必要です。
それをやり抜く覚悟を持っていただきたいと思います。
トレードプランを立てる
トレードだけに限らず、「計画」を立てることはとても重要なのは誰でもわかります。
特にデイトレードでは、しっかりと計画を立て、資金管理を行うことが強く求められれる分野です。
これから「トレードプラン」を立てるための必要なことをお伝えしたいと思います。
取引する時間帯を決める
デイトレードでは、エントリーから決済までの時間はそれほど長くはありません。
したがって、1日の中で、どの時間帯で取引をするかをある程度、決めてからトレードを行う必要があります。
下記は時間帯の傾向です。
・12:30~:午後の時間帯の始まりです。午後からあらたな動きが出てくることがあります。
・14:00~:明日以降の株価を意識して、あらたな投資家が参入してくる時間帯です。
トレードする時間帯を決める理由は、1日中何回もトレードすることは、パチンコを打ち続けるようなものだからです。
リスクがとても高くなります。
売買回数の多い人で上手くいくことは、ほとんどありません。
自分がいけると思った時間帯に集中した方が、成功確率は格段に上がります。
投資資金額を決定する
「投資金額」をどれだけデイトレードに投入するかを決めます。先ほどもお伝えしたように、
適正な金額は300万円ほしいところですが、難しければ最低100万円くらいから始めると良いでしょう。
もちろん30万、50万円からでも始められます。
しかしその分、リスクは高くなることを忘れないで下さい。
毎月、年間の収益目標を決める
「年間収益目標」がないために、思わぬリスクを取り過ぎて、大きく損をして市場から退場する個人投資家が後を絶ちません。
デイトレードに限らず、スウィングトレード、長期投資をしている個人投資家で「年間の収益目標」が決まっている人は、全体の10%程度ではないでしょうか?
それほど「目標値」を持っている人は少数派です。
何事にも「目標値」がなければ、トレードプランさえ決まりません。
したがってまずは年間収益の「目標値」をしっかり決めて下さい。
「目標値」の決め方については、以下の記事でも紹介しているので、ぜひ読んでみて下さい。
個人投資家として生活するために必要な株の目標設定とは
最大リスク許容度を決める
個人投資家が大きな損失を被る一番大きな原因は「損切りをしなかった」ということです。
エントリーをする時、個人投資家は利益の目算は考えますが、損失の目算を立てることがあまりありません。
そもそも初めから損をすることを想定していないんだと思います。
仮に損切りを想定していたとしても、「もう少し持っていれば儲かるかも・・・」といった自分に都合の良い言い訳をしてしまうのが人間です。
デイトレードは長期投資とは違い、売買回数が多くなる分、リスクをさらす回数が多くなることを意味しています。
損切りをしないということは、確実に大きな損失を招くことを意味します。
デイトレードで一番難しいのは、儲けるためのテクニックではなく、損切りを中心とした「資金管理」なのです。
もしあなたがデイトレードで成功したいのなら、「資金管理」を厳格にしなくてはなりません。
他の記事でも「資金管理」についてはたくさんお伝えしています。ぜひ読んで下さい。
証券会社を選ぶ
証券会社選びで重要なポイントは、手数料の安さよりも発注画面の「見やすさ」、「操作のしやすさ」です。
先ずは、証券会社がどの様なサービスを提供しているかを確認し、実際に操作してみることをオススメします。
複数の証券口座を開設してみる
証券会社は、別に1社しか開設できないということはありません。
特別にお金がかかることはなく、複数の証券会社に口座を開設できます。
証券会社には以下のようなものがあります。
どの証券会社に口座を開設すべきか分からないようなら、価格.COM などで調べてみて下さい。
その中で気に入った証券会社を3〜5社同時に口座開設をしましょう。
以下の記事も参考になると思うので、ぜひ読んでください。
実際に取引画面を見てみる
証券会社に口座を開設すると、取引画面にアクセスするためのURL、パスワードなどが郵送で送られてきます。
その書面にしたがって証券会社の取引画面にアクセスして、取引画面を見てみましょう。
また証券会社が個人投資家向けに、さまざまな取引ツールを提供しています。
以下は「松井証券 」の取引ツールの紹介画面です。
「無料」で使えるものや「有料」のものなどさまざまですので、一度時間を作って操作してみてください。
(松井証券HP)http://www.matsui.co.jp/
いろいろ触ってみて、自分の感覚に合ったものを選んでみて下さい。
取引しやすい証券会社をメインの口座にする
デイトレードではちょっとした時間差が勝負の分かれ目になることがあります。
売買発注に手間取ってばかりでは、他の投資家に有利なエントリーを奪われかねません。
したがって、「操作しやすい」を最優先に実際に取引する証券会社を決めて下さい。
取引する証券会社以外で、気に入った取引ツールがあれば、同時に使用しても問題ありません。
僕も取引している証券会社以外の「分析ツール」を良く利用しています。
せっかく口座を作ったのですから、最大限活用しましょう。
「信用取引口座」を開設する
ある程度、株の取引に慣れてきた段階で、「信用取引口座」開設にチャレンジするべきです。
「いやいや株の初心者が信用取引なんかするもんじゃない」とお思いの方も多いかと思います。
確かに株の初心者がレバレッジのかけられる信用取引は難しいと思います。
しかし僕が信用取引口座を開設をすすめるのは、レバレッジをかけて危険な取引をするためではありません。
相場とは「上がる」ときもあれば「下がる」時もあります。
通常、株の取引は「安く買って、高く売る」というのが大原則。
でも「空売り」という手法を使えば相場が下げる局面を収益化することができます。
株でいう「空売り」とは、FXのドル円の売買で言えば「ドル売り」にあたります。
FX取引では当たり前に「空売り」をやっているのです。
したがって株式投資でやらないというのは、やはりもったいないです。
信用取引口座は、インターネット上で申し込むことができ、審査(数日)が終われば信用取引が可能になります。
取引に慣れて、信用取引の仕組みを理解した段階で信用取引口座にチャレンジしてみましょう。
証券会社のツールを使う
先ほど「証券会社を選ぶ方法」でもお伝えしましたが、デイトレードでは証券会社が提供しているツールを活用しましょう。
まずは「無料」で提供されているものから使い始め、必要に応じて「有料」のツールを使ってください。
以下は、僕が実際にデイトレードで使っているツールを動画を交えて説明している記事です。
ぜひ読んでみて下さい。
デイトレード初心者でも簡単に使える証券会社のソフトまとめ
デイトレードに適した銘柄を選ぶ
通常、株式投資を行うとき、企業業績や株価指標、チャートを確認して選びます。
しかしデイトレードで銘柄を選ぶとき、通常の株式投資と違うプロセスで銘柄を選ぶことになります。
そこでまず、デイトレードに適した銘柄についてお伝えいたします。
価格変動のスピードに着目する
デイトレードは“数分から数時間後”までに利益確定をするのが前提の取引です。
デイトレードに適した銘柄とは“株価の変動の大きい銘柄”になります。
株価が短時間で大きく価格変動する銘柄が、デイトレードに適した銘柄です。
短時間で大きく動く銘柄は、エントリーしてから、1分や5分、30分のとても短い時間で利益確定が可能になります。
したがって、デイトレードの対象となる銘柄は、短時間で価格変動の大きく価格の動きにスピードのある銘柄を選びましょう。
とにかく“流動性”が高いことが大前提
また、デイトレードの対象となる銘柄は、「流動性が高いこと」が前提となります。
「流動性が高い」とは、1日の出来高が多いことです。
明確な基準はありませんが、僕は1日の出来高が平均して200万株以上を対象にしています。
なぜ「流動性が高いこと」が必要なのかというと理由は簡単です。
「買いたいときに買えること。売りたいときに売れること」
「自分の注文で価格を動かさない」
という2つの理由があるからです。
以下は、大成建設の買い注文、売り注文の状況です。
795円以下が「買い注文」、796円以上が「売り注文」を表しています。
これを見ると、買い注文、売り注文には、10万株単位で注文が入っていること分かります。
通常、個人投資家は大きな単位で売買しないので、上記のように注文数があれば、価格を動かすことなく売買が可能になります。
しかし以下のような買い注文売り注文には、数百株程度しか注文数量がありません。
「1361円の買い」から「1370円の売り」といった具合に上の大成建設のように価格が詰まっていません。
このように売買数量が少なく、価格が詰まっていない場合、思った価格で売買ができないということが起こり、デイトレードをするには致命的です。
したがって「流動性」は絶対条件なのです。
以下の動画でも詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
勝ち続けるための資金管理をする
デイトレードは売買回数が多くなるため、ちょっとしたことから思わぬ損失を被ることがあります。
そのため、しっかりとした「資金管理」を行いましょう。
どのようにして「資金管理」を行えば良いのかを具体的にお伝えします。
どれだけのリスクを取るべき決める
まずはじめに考えるべきことは、どのくらいの株数(ポジション量)を売買すべきかです。
できるだけ話を具体的にするため、ここでは「投資元本100万円」を例にお伝えしていきます。
その前に、以下の表をご覧ください。
この表は投資元本に対して資金が減った時から、どのくらいの収益で元本に戻るかを示した表です。
これをみればお分かりのように、損失を5%以内に抑えれば、失った資金の5%程度で元本は回復します。
しかし元本の半分(マイナス50%)になってしまえば、残った資金を2倍にしないと元本が回復しないのです。
デイトレードでは売買回数が多くなるため、1回の売買の損失額は、元本100万円に対して1%前後の1万円前後に抑えましょう。
つまり、それほど大きな株数(ポジション量)での売買はできないことになります。
適切な株数(ポジション量)を把握する
では7−1を前提に、100万円からデイトレードをはじめた場合、適切な株数(ポジション量)はどれくらいなのか考えてみましょう。
本来であれば、過去の勝率、総利益、総損失などから計算する損益率、PF(プロフィットファクター)などから考えます。
しかし、まだそのようなデータはないと思いますので、別の観点から考えてみたいと思います。
時期や局面にもよりますが、デイトレードに適した銘柄は、1日の時間軸で10-20%程度の価格変動があります。
1回の売買での損失許容額を、投資元本100万円に対する1%だとすると、1万円という計算になります。
1000円の株に、エントリーしてから10%変動するなら、100円ということになりますね。
仮に、エントリーしてからマイナス100円動いたとすると、1万円の損失に納めるためには、100株の売買が適切な株数ということになります。50円幅の場合は、200株という計算です。
つまり1000円×100株なら、約定代金は「10万円」。1000円×200株なら約定代金は「20万円」ということになります。
初心者のデイトレーダーは、このくらい保守的な株数で行うべきでしょう。
取引に慣れてくれば、もう少し株数を増やしてみてもよいでしょう。
積極的に利益を確定させる
デイトレードの「利益確定」についてお伝えしていきましょう。
デイトレードの利益確定をするとき、一般的に良く起こることがあります。
それは「もう少し待てば、もっと儲かる」と考えて、利益確定を先延ばししたとたん、株価が逆方向に動いて損失になるパターンです。
デイトレードは、短い時間で利益を得る手法なので、1回の取引で大きな利益を狙う取引手法ではありません。
「小さな利益をいかに積み重ねるか」という取引なのです。
損失を最小限に食い止め、そこそこの利益で取引を終えることが、重要です。
よって、エントリー直後に含み益が得られたら、積極的に利益確定に動くべきでしょう。
買いエントリーした場合、一番高いところで利益確定をしたいのが人情ですが、それは不可能です。
それを狙って利益確定を先延ばしして、損をしたときの精神的ダメージは結構なものです。
また、利益を確定させた直後に、株価がもっと上がることも頻繁に起こりますが、それはあくまで“結果論”でしかありません。
とにかくはじめのうちは、「小さな利益を積み重ねる」ことに集中すべきです。
その方が上達するスピードも速くなると思います。
ツールを使いデイトレード銘柄を選ぶ
ではいよいよ、デイトレードで銘柄選びのノウハウについてお話していきましょう。
デイトレードに最適な銘柄の特性は「価格変動のスピード」と「高い流動性」でしたね。
ここでの問題は、「3000を超える銘柄の中から、どうやって瞬時に銘柄を選ぶのか?」です。
そこで僕が実際に使っている「銘柄選びのテクニック」をご紹介します。
ヤフーファイナンスの「値上がり率ランキング」から選ぶ
今、動いている銘柄は「ヤフーファイナンス」の「値上がり率ランキング」で判別することが可能です。
ヤフーファイナンスでは、東証1部、東証マザーズ、ジャスダックなどの市場別で表示させることができます。
「銘柄名」「証券コード」「価格」「値上がり率」「出来高」など必要な情報が得られます。
価格情報は、約20分遅れになりますので、実際の価格情報は証券会社のツールで確認してください。
ヤフーファイナンスの値上がり率ランキングの見方は、以下の記事で紹介しているのでご覧ください。
たった3〜4日で60万円以上を稼ぐブレイクアウト株式短期売買の全手法※解説動画有
証券会社のツールを使って選ぶ
次に証券会社のツールを使ってデイトレード銘柄を選ぶ方法をご紹介しましょう。
ぜひ使っていただきたいのが、楽天証券のマーケットスピードというツールです。
このツールは、約定ベースでリアルタイムでランキングが表示されるツールで非常に使い勝手が良く、僕は常にこの情報をチェックしています。
このランキング情報を使って、ランキング上位10社の価格を見ながら、出来高が多く価格変動スピードのある銘柄を中心に選んでいきます。
エントリー時のテクニックを事例から学ぶ
ヤフーファイナンスや、マーケットスピードを使って、デイトレード銘柄を選んだら、果敢にエントリーをします。
ただ、やみくもに売買するのではなく、エントリーポイントを見極めて行うことが大切です。
見極めるために使うのは、リアルタイムの「ランキング情報」と、株価チャートの「分足」を使って下さい。
株価チャートの「分足」の設定は、2分~10分くらいで設定すればよいでしょう。
これはチャートソフトを使えば簡単に設定できます。
以下のチャートは、松井証券のネットストックハイスピードという「無料」で使えるソフトです。
赤枠の設定で、「2分足」でも「5分足」でも設定可能ですので、いろいろ試してみて下さい。
株価チャートについての詳しい説明は、以下の記事で紹介しています。
そこで具体的なエントリーテクニックの事例を実際のリアルトレード動画を交えて解説いたします。
急激な動きを確実に捉える(ブレイクアウト)
デイトレードの醍醐味は、何といっても短時間で利益を得られることです。
そこで今回も僕のリアルトレード動画をご紹介したいと思います。
楽天証券のマーケットスピードで、ベスト電器(8175)という銘柄を選んでみました。
11:00くらいからランキングに出現し、見る見るうちにランキングの順位を上げ、上昇の価格変動スピードが速かったため、急騰すると睨んで瞬時にエントリーを行いました。
このように急激に上昇する銘柄は、典型的なデイトレード銘柄なので、この動きを見逃さないようにして下さい。
以下の動画は、ベスト電器(8175)を前場の11:00過ぎにエントリーしたものです。
後場の寄付きで決済し、正味40分程度で32万円の利益を上げました。
ボリンジャーバンドで使った手法(逆張り)
先ほどのテクニックは「急激な上昇を狙う」ためのテクニックを紹介しましたが、今度は「逆張り」のエントリー手法です。
「逆張り」とは、株価上昇を狙いながら瞬間的に株価が下がったところで「買い」、または株価下落を狙いながら瞬間的に株価が上昇したときに「空売り」する売買手法のことです。
東証1部銘柄で、流動性の高い銘柄は「逆張り」がとても上手く機能します。なぜなら、株価が安くなれば買ってくる投資家が多くいるからです。
また株価が上がれば売ってくる投資家も多くいます。
この「逆張り」をテクニカル指標を使って見極めるには、「ボリンジャーバンド」というテクニカル指標を使えば、かなり精度の高い「逆張り」でエントリーすることができます。
「ボリンジャーバンド」の詳しい説明は以下の記事で行なっているので、ぜひ読んで下さい。
以下のリアルトレード動画は、ボリンジャーバンドを使って売買し、その解説も行っているので必ずご覧下さい。
デイトレードで代表的なエントリーパターンである、「ブレイクアウト」、「逆張り」の2つの事例をご紹介しました。
これ以外に、効果的なエントリー手法はたくさんありますが、まずはこの2つのパターンから習得しましょう。
利益確定をする
「ブレイクアウト」や「逆張り」でエントリーすれば、次は「利益確定」を考える番です。
ひと口に「利益確定」といっても、もっとも難しい技術であり、いついくらで利益確定すればよいのか誰にも分かりません。
したがって「利益確定」は自分の“欲”との戦いになります。
このステップでは、僕がいつも心がけ、実行している「利益確定のテクニック」についてご紹介します。
含み益の金額で「利益確定」する
まず、僕が良く使う「利益確定」の方法が「含み益の金額で決める」というものです。
デイトレードでエントリーをする直前、または直後には、ある程度、想定した利益金額をイメージしているはずです。
そのイメージした金額に含み益が到達したら、すかさず「利益確定」します。
以下の事例は、想定目標利益金額を10万円に設定していました。
10万円には達していませんが、約9万円の含み益になっていたので、この時点で「利益確定」を行いました。
結果論ですが、「利益確定」を行った直後から価格が下がり、良いタイミングで「利益確定」ができました。
デイトレードの「利益確定」でやってはいけないのが、「もうちょっと持っていれば、もっと儲かるかも・・・」と考え、不用意に「利益確定」を先延ばしにすることです。
この場合、不思議と損失で終わることが良く起こります。したがってデイトレードでは「利益確定の先延ばし」はNGです。
エントリー後の時間で「利益確定」する
あともうひとつ、僕が良く使う「利益確定」の手法は、エントリー後の“時間”で決めるやり方です。
デイトレードの対象となる銘柄は、株価変動が大きく、動きにスピードがある銘柄なので、一方向に株価が動く傾向にあり、その動きは「数分から数十分」程度続きます。
この時間的特性を利用してエントリー後の数分で「利益確定」を行うといいものです。
以下の株価チャートは「5分足」で設定していますが、上昇トレンドは100分継続しました。
やはり株価に勢いがあればしばらくその動きは継続しやすくなります。
ほとんどの取引ツールでは、エントリーした直後、ポジションの損益がリアルタイムで反映されます。
この状況を見ながらいち早く利益を確定させることが重要です。
ここでの注意は、欲をかかず、小さい利益を積み重ねることに集中します。
もちろんすべてのエントリーが成功するわけではないので、イメージ通りに動かないのであれば、すぐに決済しましょう。
小さな利益を積み重ねることに集中し、確実に利益を残す
繰り返しになりますがデイトレードを成功させるのは、エントリーテクニックや銘柄を選ぶテクニックではなく「資金管理」が一番のキモになります。
いくらエントリーテクニックなどを身に付けたとしても、「資金管理」がいい加減なら、利益を上げたとしても次の取引で利益以上の損失を被り、収支はマイナスになります。
したがって、始めはとにかく少なくてもよいので利益で取引を終えることを主眼に置いて下さい。
それを安定してできるようになれば、精神的に非常に楽に取引ができるようになります。
まずはここを目指しましょう。
損切りで資金を守る
次は「損切り」についてお話しします。
誰もが損をしようと思ってデイトレードをするわけではありません。
当然、利益を得ようと思ってやるわけです。
しかし当たり前なのですが、すべての取引が成功するわけではありません。
数多くデイトレードをしていれば、その勝率は限りなく50%に近づくはずです。
つまり、利益の平均金額が平均損失額を上回らないと、いくら売買を重ねても資金が減っていくことになります。
つまり、できるだけ小さい損失で取引を終えなくてはならないのです。
損切りに“理由”はいらない!
デイトレードで損切りをするのに“理由”などいりません。
ただ損失を最小限に抑えるため、グダグダ言わず「損切り」を実行するだけです。
デイトレードで損切りをするのに、いちいち考える必要はありません。考えている間に含み損が拡大していきます。
ここで集中してやっていただきたいのは、あなたが許容している損失の範囲内で損失額を確定させる、ただそれだけです。
自分の思ったイメージと違うなら、即損切り
エントリーした段階で、その投資家は株価のイメージを必ず持っています。
何のイメージも持っていないで売買する投資家は皆無です。
つまり「株価が上がる」と思うから買うわけであって、どうなるか分からなければ、そもそもエントリーするという行動には至りません。
株価がイメージ通りに動いた場合、利益を確定することを考え、イメージ通りに動いていないなら、損切りすることを考えなければなりません。
しかし多くは、イメージ通りに動いていない場合、あれこれ余計なことを考えてしまいます。
結局、損切りすることをためらい、損失額を膨らませることがほとんどです。
エントリーした時、株価があなたのイメージ通りなのかそうでないのかを、冷静に第三者の視点から相場を見るようにしましょう。
下記の動画は、実際のデイトレードで、損切りをしている動画です。損切りをすることを一切のためらいもなく、淡々と損切りしています。
『デイトレードでの損切り動画』
「損切り」については、以下の記事も参考になると思います。
売買検証をして勝ちパターンを作る
実際にデイトレードの売買を重ねていくと、自分の得意なことや苦手なことが、だんだんと見えてきます。
あなたの売買は、今後の戦略を立てるための重要なデータなのです。
そこであなたのデイトレードの売買履歴から検証を行いながら、あなた自身の「勝ちパターン」を見つけていきましょう。
絶対の自信の持てる「勝ちパターン」を得ることができれば、とても落ち着いたデイトレードが可能になります。
以下のフロー図は、売買の検証を行うためのプロセスです。
それぞれの項目を簡単に説明しましょう。
- あなたが目標としている利益目標です。
- あなたの投資のルールと置き換えてみて下さい。
- あなたが得意としていることを考えてみて下さい。
- ここは東証1部で良いでしょう。
- どのような売買アプローチでやるかを考えて下さい。
- より具体的に「エントリー」「利益確定」「損切り」のルール。
- 売買実行
- 損切りした売買の改善方法を検討。
- 成功した売買をパターン化する。
- 改善策が分からなければ、投資対象から考えてみる。
このような「PDCAサイクル」を回しながら、あなたの「勝ちパターン」をどんどん増やしてみてください。
まとめ
負けないためにデイトレード初心者が厳守したい12ステップは、いかがでしたでしょうか。
この記事では今現在、僕が実施しているデイトレードの手法をコンパクトにまとめ、売買動画をつかってよりリアルに感じてもらうために書いてみました。
もしあなたがデイトレードを本格的に始めようと思うなら、繰り返し読んで頂けたら幸いです。
紫垣 英昭
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