株初心者におすすめ!銘柄選びと売買のポイントとは?

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紫垣英昭

昭和62年証券会社に入社し事業法人、金融法人、ディーラー経験
現在、延べ2万人近くの個人投資家に日本株の売買指導を行っている。
3年前より「全方位型トレード・システム」を提唱し、多くのプロトレーダーを育成。
著書3冊を出版、新聞、雑誌の執筆や講演も多数あり。
著書紹介

これから株式投資を始めようとする初心者が、常に悩みの種となるのが「銘柄選び」です。

特に初心者にとっては、どんな銘柄が取引しやすいのか、どうやって銘柄を選んだらよいのか、難しく考えてしまい、株式取引を始める事に二の足を踏んでしまっている方も多いと思います。

現在、取引できる銘柄数はなんと!3500銘柄もあり、この中から銘柄を選ぶのは、初心者でなくても大変なことです。

でも、「銘柄選び」はそんなに難しく考えなくても“生活者目線”で選べば、意外と“お宝銘柄”を選ぶことができます。

例えば、以下の銘柄は業務スーパーをやっている「神戸物産(3038)」という銘柄のチャートです。

2017年始め、1000円くらいだった株価は「タピオカドリンクブーム」の影響もあり、一気に3倍以上に急上昇しています。


(出所:松井証券ネットストックハイスピード)

このように、普段の日常生活と密接にかかわる企業への株式投資は、その本質を理解すれば、意外と取り掛かりやすいものです。

今回は、株式投資初心者でも取引しやすい銘柄の選び方や、基本的な取引の仕方、注意などを具体的に説明していきます。

この記事を読んで得られること
  • 初心者が取引しやすい銘柄はどんな銘柄なのかがわかる
  • 初心者が取引しやすい銘柄はどうやって選ぶのかがわかる
  • 具体的にどうやって株式取引をするのかがわかる

株初心者が取引しやすい銘柄とは?

情報のない初心者でも、取引しやすい銘柄の条件は大きく2つあります。

  1. 身近な銘柄、会社名を知っている銘柄
  2. 少ない資金でも売買ができる銘柄

有望銘柄・推奨銘柄などの情報も、インターネットや新聞・雑誌・書籍、そして証券会社など、身の回りに溢れています。

チャートの値動きだけを見て「なんとなく上がりそう、下がりそう」で売買するのではなく、「サービスに魅力があるから、今後株価上昇が期待できそう」等、根拠を持って、主体性のある取引ができるのが、株式投資の魅力です。

主体性をもって投資するという意味から、自分が体感して、調べることができる身近な銘柄を探してみてください。

株初心者にオススメしたい、銘柄の選び方

身近な会社(銘柄)に着目するメリットは、自分自身で、その企業の魅力を掘り下げて考えることができる点です。

お店であれば、店の様子を見たり、店員とちょっと話してみるだけでも、投資のヒントにつながることでしょう。

また、身近にあるので、定期的にその会社のことや商品・サービスを点検できます。

こうして得た情報と知見は、他にはない独自の貴重な投資判断の材料になります。

株価が大幅に上がったり下がったりしたときに、買うべきかそれとも売るべきか、自信を持って判断ができるようになります。

身近なお店や商品に注目する

気になる新製品、気になるお店、気になるサービス、よく利用するお店、定番で購入する商品を考えて、それに関連する会社を調べます。

お気に入りのサービスを提供している会社が、実は上場していたというケースはよくあります。

上場していなければ、同様のサービスを提供している上場企業を探すのも有効です。

そして、なぜその会社が気になるか整理します。(価格、品質、接客、便利さなど)

会社の概要を掴む

気になる会社(銘柄)を見つけたら、会社の数字を見ましょう。

会社規模(売上高、従業員数、店舗数)、利益額、利益率、借入額などです。

慣れてきたらその数字を見るだけで経営状態の良しあしを判断することができますが、最初の内は売上や利益などの推移が分かれば十分です。

この会社の利益が何倍になりそうかを予測する

見つけた会社の商品やサービスが普及したら、会社全体の売上や利益の水準が何倍になるかイメージします。

たとえば、新しくラーメン屋ができました。食べたら美味しい。となった時、もしそのラーメン屋が3年後に3店舗になれば、単純計算では売上は現状の3倍になると考えられます。

その市場がどの程度広がるのかといったこともリサーチしながら、予測を立てましょう。

株価をチェック、分析する

実際に魅力的な企業だと感じたら、最後に投資判断として株を「今」買うかを判断します。

良い会社であっても、株価が既に高い水準にあったとすると、結局その後株価が下がり、損をしてしまうかもしれません。

そこで、現在の株価が割安(お買い得)かどうかを判断する必要があるのですが、現在の株価が高いのか、安いのかはただ株価を見るだけでは判断がつきません。

そこで、PER,PBRといった指標で、株価が割安か、割高かを判断するとともにチャートを確認して、現在買うタイミングなのか、購入を少し待った方が良いのかを判断します。

ファンダメンタルズ分析や、細かい数字の見方については、以下の記事で解説していますので、学習してみてください。

株の長期投資で20倍に増やす!ファンダメンタル分析法を伝授

財務諸表を使った株初心者のためのファンダメンタルズ分析法

取引しやすい銘柄例:日常で触れているお店から選ぶ

実際に取引する銘柄の選定を、実際の生活に照らし合わせながら選んでみましょう。

近年あちこちでみかけるようになったコメダ珈琲。

調べてみると運営元のコメダホールディングス(3543)が上場していました。

このコメダホールディングス(3543)は、取引銘柄として魅力があるのでしょうか?

業績を、同業他社と比較してみます。

2020年の予測数字で、とびぬけているのは利益率です。

他社と比較し高収益である点からも、投資先として魅力的であるという判断ができます。

銘柄を見つけたらどう売買するの?

ここでは、「株式投資に必要な資金」と「株を買うまでの流れ(購入方法)」を紹介します。それでは順を追ってみていきましょう。

資金はいくらぐらい必要?

まず、株式投資を行う上で絶対に必要なのが、投資資金です。

株式の売買に必要な最低金額は手数料を除くと

最低売買代金=株価×最低単元株数

で計算できます。たとえば、同じ「株価1,000円」の銘柄であっても、1株から買えるならば1,000円で投資ができますが、単元株数が1,000株であれば、100万円必要になってきます。

株式投資にどの程度まで資金を用意できるかは、個人によって差があるので、一概には言えません。

初心者がある程度短期間で覚悟を持って学びたいのであれば、10万円~30万円程度用意するのがおすすめです。

なお、日本の証券取引場に上場している会社(銘柄)の数は、約3,700社にもなります(2019年10月現在)。

過半数以上の銘柄が30万円あれば投資を始めることが可能です。

また、資金に余裕がないけど、まずは売買を覚えたい、感覚を身に着けたいという初心者の方でしたら、1株から株が購入できるミニ株(単元未満株)投資がおすすめです。

ミニ株投資であれば、100円や1000円台の資金からでも、株を買ってみることができます。

ミニ株投資については、以下の記事で詳しく解説しています。

『初心者向、少額資金からできるミニ株(単元未満株)投資とは?』

証券口座の開設 

株取引を始めるには、証券会社に口座を開設する必要があります。

株式は証券会社の口座を開設し、売買します。

証券会社には、対面とネット証券があります。対面の証券会社はサポートが充実していますが手数料は割高です。

ネット証券には、以下のようなものがあります。

ネット証券は手数料が安く、担当者がついたりといったことはありませんが、自分で分析できるツールは充実しています。

また、売買の注文もスマホアプリから簡単に出せるので、最初はネット証券で取引するのがおすすめです。

おすすめ証券会社については、以下の記事で解説しています。

株初心者のための“オススメ証券口座10選”のポイント解説

証券口座の種類 

また、証券口座には、「一般口座」「特定口座(源泉徴収なし)」「特定口座(源泉徴収あり)」の3種類があり、初心者はどれを選べばよいか迷いがちです。

この3種類は、それぞれ株の利益に対する税金の申告と支払いの仕方が異なります。

株の初心者は確定申告が面倒であれば「特定口座(源泉徴収あり)」を、自分で確定申告をする手間を費やしてでも、投資効率の最大化を目指すのであれば「特定口座(源泉徴収なし)」を選択しましょう。

一般口座は初心者の方はいったん選択肢から外して大丈夫です。

株の確定申告については、以下の記事で解説しています。

『初心者必見!株式投資の確定申告|画像つき手順ナビ』

『株の確定申告 あなたに最適な節税パターンとは(簡単チェックシート付)』

『株で損した時こそ確定申告!初心者が考えるべき節税対策とは』

株初心者にやさしいネット証券の条件とは

株の初心者のネット証券選びのポイントは、

  1. 少額取引ができ、「そこそこ」安い手数料
  2. 金融商品の品揃えの充実度
  3. 投資情報の充実度
  4. 実際に売買するツールの使いやすさ

のなどから判断していきます。

複数の会社を比較しながら最適なものを選んでいきましょう。

口座開設に費用はかからないので、判断がつかなければ複数開設してみて、最も使いやすいものを選ぶ形でも問題ありません。

証券口座に入金

口座開設手続き完了のお知らせが届いたら、さっそく証券口座に投資資金を入金しましょう。

忙しい人は銀行窓口に行かずとも、インターネットバンキングやATMでも入金可能です。

ここまで準備できたら、株式投資を始めることができます。

売買する際の注意点

実際に売買する際の、注文の出し方を説明します。また、株を買った後に持ち続けるのか、売るのかの注意点を見ていきましょう。

株の注文方法や売買成立の仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。

そうだったのか!株初心者が意外と知らない『売買成立の仕組み』

株初心者が知っておくと便利!株のいろんな注文方法をわかりやすく解説

「指値注文」と「成行注文」の違い

注文を出す時、価格を指定する「指値注文」にするか、価格を決めない「成行注文」にするか決める必要があります。通常、指定しない場合は成行注文となります。

株数を決める際の注意点

口座の残金が少ないと注文が受け付けられなくなります。

「おおよその価格×買う株数」が残金にあるかどうか確認します。

ネット証券の場合は、残金以上の買付けができないようになっています。

「買い注文」が出せる時間

ネット証券では、24時間いつでも注文を出すことができます。

日中に時間が取れない人は、夜遅くや早朝に注文が出せるので便利です。

ただし、15時以降の注文は翌営業日に繰り越しになります。

売り時を逃さない

株を買った後、その株を持ち続けるのか、あるいは、何処かのタイミングで売るのかを常に考えておくことは、株式投資のリターンを可能な限り大きくするために非常に重要です。

売り時を逃すとリターンが小さくなるだけでなく、損失を計上してしまう場合もあります。

目標額や、損切のラインを決めた上で、最低1日1回程度は株価をチェックすることがおすすめです。

また、「指値」(一定の株価を上回ったら売る)、「逆指値」(一定の株価を「下回ったら」売る)といった注文をあらかじめ入れておくことも可能です。

値動きをこまめに見ることが難しい場合は、あらかじめ決めていた水準に達したら、自動で売却されるように設定しておくことも大切です。

株の注文方法や、利確、損切ラインの決め方などは、以下の記事を参考にしてみてください。

まとめ

株式投資は、身近な生活の中にたくさんのヒントが隠れているため、主体性や根拠を持って取引できる、とても魅力的な投資手法です。

銘柄選びと取引のポイントを抑えたら、まずは小額からでも、実際に株式投資を始めてみてください。

実際に取引を行ってみると、配当や株主優待で、普段の生活を充実させることもできますし、実際に取引してみると、上手くいかないことも沢山でてきます。

行動の結果生まれる失敗も、大事な経験であり、財産です。

次はどうやったらうまくいくか考え、学び、ひとつずつ問題を解決していきましょう。

それが、あこがれの専業投資家への近道となります。

紫垣 英昭